個人年金という方法

今回は個人年金保険と個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)との違いについてです。まずこれらの違いを知るためにも、各々の定義について確認しましょう。

個人年金保険とは
保険料を納めることで、契約時に定めた年齢に達した時点から一定期間または一生涯にわたって年金が受け取れる『貯蓄型の保険』です。
個人年金保険は年金の受け取り期間によって「確定年金」「有期年金」「終身年金」の3つに大きく分けることができます。運用次第で積み立てた掛け金(元本)を上回ることもあれば、場合によっては元本を下回る可能性もあります。個人年金は中途解約ができますが、元本割れリスクが出るので注意が必要です。保険商品になるので口座開設は不要。保険会社から送られてきた証券を大切に保管しましょう。

iDeCoとは
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)は、60歳までの間に毎月一定の金額(掛け金)を出して、その掛け金で投資信託や定期預金、保険などの金融商品を選んで運用し、60歳以降に運用した資産を受け取るというものです。個人年金保険は中途解約が可能ですが、iDeCoは中途解約ができません。iDeCoで投資していて「利益が上げられない」と思っても途中でやめることが出来ず、どうしても自らで挽回しなければなりません。iDeCoは自己責任の世界だといえるでしょう。iDeCoは専用口座の開設が必要です。

個人年金保険とiDeCo
どちらも老後に受け取るという点は同じですが、仕組みや、内容が違うので注意が必要です。先に出ましたが「中途解約ができる/できない」というのもそれぞれの違いですね。
税制上のメリットでも違いがあります。個人年金保険は保険商品になるので、年末調整の生命保険料控除の対象になり、支払った保険料の一部が所得控除として認められています。ただし、税制上のメリットでいえば、iDeCoのほうがさらに強いです。理由は3つあり①掛け金上限までは全額所得控除 ②運用期間中の運用益は非課税 ③受け取り時は退職所得や年金所得として扱われることが挙げられます。

これらを鑑みて、私なら個人年金保険を選択するでしょう。まだまだ投資について慣れていない(そもそもスタートすらしていない)ので、安定して増やすという点では個人年金保険の方がよさそうです。もし投資に慣れてきたらiDeCoで投資してもいいかもしれません。